司会進行:
◆BugBug 大澤編集長様
参加者:
◆アリスソフト 白木社長様・HIRO様・ぷりん様
◆ウィルプラス 榊原取締役様
◆エフアンドシー 矢野課長様
◆ケロQ/枕 SCA-自様
◆ネクストン 松井取締役様・あおきゅん様
◆フロントウイング 山川社長様
◆まどそふと taichi様・長老様
◆ランプオブシュガー かわうそP様
テーマ5:作業環境・販売環境の変遷ついて
◆大澤編集長様
皆様よろしいでしょうか。
次に進めさせていただきます。
作業環境の変遷と販売方法の変遷について、美少女ゲームを作って売るにあたってこういうところがだいぶ変わってきたとか、こういうのが印象的だったみたいなエピソードをお聞かせ、願えればと思います。
じゃあ、こちらはウィルプラス様はいかがでしょうか?
◆ウィルプラス 榊原取締役様
まず、作業環境に関しては多分皆さんもそうだと思いますけど、コロナがあったおかげで事務所にスタッフがいなくなったっていうのがあると思います。
弊社は、出勤に戻していますが、それでも数名は会社に来ない状態になっています。
テレワークでは、ちょっとコミュニケーションが取りづらくなったというのはありましたね。
現状も続いているところもあり、慣れてはきましたけれど、以前だったら気づけたところが気づけなくなったなっていうのがあります。これは古い考えなのかもしれないですけど、ちょっとその辺は私としてはやりにくいなっていう感じです。
若い子たちはそうでもなさそうなので、うまくやっているような感じはあるのですけど、なんとなく会社内を見てる限り、ちょっとその辺は不満というか、私としてはちょっと時代に乗り遅れている感じですね。
販売に関しては、パッケージがこれだけダメになってきている状況で、販売店さんで何かっていうと、先ほどのスペース取りの話じゃないですけどもあまりそこは意味をなさなくなってきているのかな、というところで、SNS頑張ったりとかしています。
スタッフがSNSにとられる時間がだいぶ増えたなっていうのはありますね。
以前のように一方通行でこちらから伝えたい、言いたいことだけ伝えてもなかなか反応も良くなかったりもするので、ユーザー様にどのネタを提供したらどう盛り上がってくれるのかっていうのは各ブランドの責任者が一生懸命頑張ってやっています。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
ランプオブシュガー様はいかがでしょうか
◆ランプオブシュガー かわうそP様
弊社もコロナ禍になってからテレワークを導入したので、本当に先ほどおっしゃられたようにちょっとコミュニケーションを取りづらくはなってるんですけど、一応開発には影響しない状態だったので、テレワークを続けている状況です。
作業環境でいうと、やっぱりPCのスペックが上がったので、本当に昔なんかは私の場合は、結構CGとかも確認するので、本当に開く、保存するのに、解像度が高くなるとだいぶ時間かかったのが、今は本当に1分もかからない程度になってきてるので、そういった意味ではすごい楽になったなという感じです。
販売方法に関しては、やはりSteam含めたダウンロードがすごい。
パッケージが落ち込んだ分、ダウンロードが上がってきている状況でして、そのパッケージがそのダウンロードに減った分になってるのかというと、そうでもないんですけど、やっぱりSteamが強くて、そこがすごい助かってる部分でもありますかね。
そういったところでちょっとパッケージをどういうふうに今後伸ばしていくのかっていうのはちょっと課題の一つかな、と考えてます。
◆大澤編集長様
先ほど皆様おっしゃられた通り、やっぱり海外のユーザー数も大きいということなんでしょうか?
◆ランプオブシュガー かわうそP様
やはり先ほど山川社長様がおっしゃられた傾向の通りです。
自社のタイトルは、結構萌えゲー寄りですので、やはりアジアの方がすごく多いです。
日本のファンの方はやはり30代とかなんですけど、やはりアジア圏全体となると20代のファンの方がすごい多くて、昔のバブル時代の日本のユーザーさんのノリが今の海外のユーザーさんのノリになっていますね。
そういった方に移り変わってるのかな、という感じです。
◆大澤編集長様
F&C様はいかがでしょうか?
◆エフアンドシー 矢野課長様
ちょっと開発の方にも面白い話ないかっていう事は伺ったんですけど、あまりなかったんで、個人的なところ、入社してからのお話させていただきます。
移り変わりとして感じたのはグラフィックメンバーなんかがそうだったんですけど、昔はブラウン管モニターを使われていた方がかなり多かったんですけど、やはりモニターの進化に合わせてどんどんブラウン管モニターが捨てる日が増えていきました。
モニターがどんどん薄くなっていって机が広くなったっていうのは、記憶しています。
販促展開に関しましては、昔はやはりお店の面取りが結構重要ではあったので、どうお店さんを巻き込んで面取りとかそういった盛り上げていくかっていうのが課題ではあったんですけど、昨今はやはりSNSや魅せ方とかそういう部分も変わってきているので、ちょっと時代にあった見せ方、盛り上げ方っていうのを、日々何か面白いことできないかっていうのを、よそ様を見習ったりとかいろいろ勉強させていただいております。
◆大澤編集長様
いわゆるバズらせ方等は、まどそふと様が非常に上手な印象ですけれども、作業環境とか販売方法とか含めて何かあればお願い致します。
◆まどそふと taichi様
作業環境につきましては、うちはテレワークについて、結構NGにしていたので、あんまりそういう意味で進化とかはなかったんですけど、やはり周りの環境を見てコミュニケーションツールとかDiscordだったり、クラウド化だったりとかはかなり有効活用して恩恵を受けたかな、と思います。
販売方法に関して言えば、かなりダウンロードに移ったっていうのは非常に感じてはいて、そこからやっぱりダウンロードだと新作と旧作も並列で並べらてしまっていて、あんまり新作が目立たないっていうのをとても危惧しています。
そういう意味でかなり過去の名作いっぱい持ってらっしゃるメーカーさんが半額セールしていて、やっぱ新作出すインセンティブとかがなくなってきちゃってるのが、なんとかならないのかなっていうので結構展開は強化はしていたんですけど、なかなか難しいと感じています。
今、二次元コンテンツに入る若者の入り口はどこなんだろうっていうのを探してまして、ちょっと前だとラノベだったんですけど、本離れも進んでおり、依然としてアニメは強いので、アニメ化をちょっと頑張ってやってみようだとか思ってクラウドファンディングを行いました。
あとはVTuberから二次元コンテンツに入るって方が非常に多くなってきたので、コラボしたり、ED曲を担当してもらったりしております。
◆大澤編集長様
作業環境だと本当にアリスソフト様とか、ずっとやっていたのでだいぶ変わると思うんですが。
ぷりんさんはその辺はいかがでしょうか。
◆アリスソフト ぷりん様
すごく極端に古い話になっちゃうんですけど、自分は入社した時にCG描きだったので、入ってすぐにCGを描き始めたのですが、その時の描き方が、スキャナーで原画を取り込んでガビガビになっているのをドット打ちで一点一点修正していくというものでした。
ガビガビに取り込まれた線の粗さがひどくて腹が立ったので、もっと綺麗にスキャン出来ないのかと先輩に訊ねたら、まだスキャナーがあるだけマシやでって言われました。
スキャナー無しでどうやって取り込むんですか?って質問したら、サランラップを原画に乗せて上からペンでなぞって、そのサランラップをモニターに貼って、その線に合わせて1ドットずつ打っていってたというのを聞き、スキャナーってすごいなって素直に感謝しました。
その時代、使える色は16色だったんです。
PCの進化でドットが細かくなり、使える色もドンドン増えていって、それこそ6万色を超えた時は、もう本当に世界が変わりましたね。
あまりの変わりっぷりに、人類の進化ってすごいなって感じました(笑)
◆大澤編集長様
当時の16色をドットで打つっていうのは何か社内でやり方みたいなノウハウみたいなのがあったんでしょうか?
◆アリスソフト ぷりん様
その頃は、PC98とPC88がありまして、PC88の方はさらにドットが真四角じゃなくて、98の縦に2ドットが88の1ドットになっていてさらに難しいんですよ。
微妙なカーブの違いとかを縦に長い1ドットでどう打っていけばよいのかとか、先輩に指導してもらって、普通に絵を描くのとはまた違った独特の世界でした。
おそらく、それぞれの会社で、いろいろノウハウあったと思います。
※PC98の解像度は640×400
※PC88の解像度は640×200
◆大澤編集長様
会社ごとに秘伝の技じゃないですけど、そういうノウハウがあったって感じなんでしょうか?
◆アリスソフト ぷりん様
そうでしょうね。
限られた色数でどうやっていろんな色を表現するのかとか。
うちだと、原画のYUKIMIさんっていう方だったんですけど、その人が一生懸命研究して確立したやつを後輩に教えていくって形だったので、アリスソフト流ってのはあったと思います。
◆大澤編集長様
最近の若い人だと、そういうのがすごいと感じるみたいで、この前も僕もまとめサイトで見ましたけど、いや、なんか貴重なお話ありがとうございます。
ネクストン様はすごいたくさん作品も出されていらっしゃいますけれども、いかがな感じでしょうか。
◆ネクストン 松井取締役様
作業環境に関してなんですけど、皆さんコロナでリモートワークがっていうのがあったのですけど、うちの代表は、リモートワークについては反対派なのですよね。
社会情勢的に絶対リモートワークをしないといけないみたいな。通勤は悪だ!みたいな感じになった数ヶ月があったのですけど、そのときだけは仕方なく基本全員リモートワークでということになりましたが、それ以外は基本的には全員出勤しろ、というところになりました。
ご家庭の事情でどうしてもこの期間、ご家族の介護があるのでとか、そういうケース以外は、基本リモートワークは認めないという感じになっております。それは何故かというと、やっぱりクリエイティブな業務なので、本当にこの作業だけやってくださいというのであれば、社員である必要がないじゃないですか。
基本外注さんと大して変わらないことになってしまうので、顔を付け合わせで話すことで、実際のゲーム制作においてもレスポンスが早くなりますし、そこからこういう展開をやっていこうというような相談もできまして、次の新しい企画とかそういったものに話し合って決めていくという形できます。そういうのを大事にしていく社風でやっていこうということになっておりますので、リモートワークの社会情勢にも抗いながらそれをやってきた結果、今は良いようにそれがつながっているのでは?というふうに思っています。
販売方法に関しては、やっぱり店舗さんのほうが少なくなってきたという部分がありまして、あとは昔ダウンロード販売って、元ソフマップさんがいらっしゃる前で言うのもアレなのですけど、割ときつく当たられてくるっていう感じだったじゃないですか。
メーカーが直接店舗さんにきつく言われることはあまりないのですけど、店舗さんから流通さんに行って流通さんからメーカーに来るってことで、僕が入社したとき13、14年前の頃だと、ダウンロード販売は最低大体パッケージ販売から1年間は開けないといけないとかっていうのがありましたので、それがだんだん半年経ったら許してくれるかなとか、9,800円のやつをDLは6,800円だったら許してくれるのかなとか、半年開けたらその値段でもいけるのかな?みたいな感じで、だんだんダウンロード販売の発売日と値段をパッケージの発売日と値段にすり寄っていったのですよね。
結局、パッケージには特典があるけど、ダウンロードには特典がないじゃないかっていうようなよく分からない論法で金額や発売日近づけました。最終的にダウンロードの何かしら特典を付けてくれって、大手から相談されて、特典のボイスとかやったら付けることができるのではないかな?となっていきました。
ダウンロード販売は、最初はタペストリーを送り付けるっていう、何のためにダウンロードをやっているかよく分からない特典を一時期やっていたところもあったのですけど、システムボイスであったりとか、ドラマボイスであったりを特典としてつけられるのではないかなということで、ダウンロードにはダウンロードの特典、音声特典とかデータ特典があって、同時発売できるようにやりました。
そういう値段とかはある程度パッケージに合わせますという感じにやってきたので、結局、今の「あざらしそふと」で言いますと、やっぱりパッケージの方が多いのですけど、黒系のタイトルで言うと、ダウンロードの発売3日間でパッケージを超えるとか、最初の初日だけで超えちゃうくらいに、今、ダウンロードが無視できないパイになってきました。
あとはSteamでも18禁のゲームを何らかの方法で出してというのが確立してきましたので、Steamも含めると海外で販売ができやすくなったので、そっちの売上も大きくなってきました。
でもちょっと問題がありまして、日本では8,800円で売っているのですけど、海外で8,800円相当のドルとかで販売する金額にはできないので、海外で1万本売れましたって言っても、金額的にはそんなに大きくはないのですよね。
やっぱり翻訳であったり、組み込みであったりにコストがかかるので、その部分を差し引いてそれを見越した上でのロイヤリティでの支払いとなってくると…。それでも何万本売れましたっていうような感じの箔はつくので、そういったものを出しながら普及していけばいいかな、と感じています。
◆大澤編集長様
販売方法についてクラウドファンディングとかも最近話題になってますけど、まどそふと様は、今、アニメとかで非常に盛り上がっておりますが、その辺りもできればお聞かせいただけると。
◆まどそふと 長老様
弊社がクラウドファンディングを実際にさせていただきまして、その資金をもとに今ちょうどアニメ化をやっているところですが、クラウドファンディングはプロジェクトの前に盛り上げるという意味でも有効な手段ではないかと思います。
他のメーカー様もぜひ積極的に取り組んでいただけると、業界が盛り上がるのかなっていうと感じております。
テーマ6:イベントの思い出
◆大澤編集長様
なるほどありがとうございます。
それでは、次に、イベントの思い出ということで、コミケ、電気外祭り、ドリームパーティー、あとはそれぞれライブのイベントとかでユーザーと直接触れ合うような、そういうイベントもこの30年でいろいろあったと思うんですけれどもその辺について、思い出なり、こんなエピソードがあったなりをちょっとお聞かせ、願えればなと思います。
ケロQ/枕様はいかがでしょうか?
◆ケロQ/枕 SCA-自様
多分消費動向について、Steamみたいなもので、電子的に情報で手に入れたいという方向と、それと体験型っていう2つに分かれていて、自分はパッケージそのものも体験型に属するような消費行動じゃないかなっていう感じがしています。
というのはライブをやったんですけど、それ以前のライブは赤字ギリギリで運営したんですけど、今回はもうちゃんとがっちり利益が出るようにやったんですね。
一番の最高の席を40万円で販売したのですが、倍率が80倍だったんですよ。
40万円のチケットがそんな出るわけないと思ってました。
お客さんがちょっと一部キレたりしたりしてて、なんでもっと用意してないんだみたいな。
世代って言われ方は好きではないのですが、Z世代は、自分が好きなものに対してお金をかけるっていうような感じっていうのはどんどん強くなってるなっていると思います。
これってやっぱりお金のかけ方に結構メリハリがすごい強く出てるんですよね。
今の若いユーザーさんに売って行くならば、なんとなく売っていくみたいな感じ、いいものをなんとなく売っていくっていう中間的な買ってもいいし、買わなくてもいいっていう商売スタイルだと厳しいかと思います。
美少女ゲームっていうジャンルをあえて選ぶっていう選択をしてもらうわけじゃないですか。
だから限られたパイなり、限られてなくて増えていくパイ、どちらにしても自分はユーザーにゲームっていう形の体験と、それに関わる周りの体験っていうのをどう構築していくかっていう事で、クラウドファンディングはもちろんそうなんですけど、ライブとかも含めてあと、イベントとかも含めてで、業界全体としてどうやってユーザーに体験価値っていうのを提供できるような形にするのか。
エロゲー業界ってちっちゃいんで、メーカー自体がその辺がやっぱりちょっとでかいメーカーさんとは違うとこで、距離感がやっぱり近いんです。
未だにそのやり方を多く採用してる他の業種はありません。
自分が知る限りだと、ソシャゲでブルーアーカイブを作ってるところぐらいです。
プロデューサーの方がコミケで自分の同人誌を買う、ブルーアーカイブの同人誌を買うみたいなのが、X(旧Twitter)でバズったりとかしてその距離感の近さですよね。
だからもともとそんな大層の業界ではないっていうのが自分の考え方なので、だから今後も美少女ゲームっていうのがどういうふうに価値を高めていくかっていうと、ユーザーとどのぐらい距離感を詰められてそうすると、SNSとかも含めてスピード感っていうのは重要になってくるっていう感じはします。
◆大澤編集長様
いやすごい…僕ら雑誌も体験型になれるといいなと常々考えていました。
勉強になります。
◆ケロQ/枕 SCA-自様
でも、雑誌とかもぶっちゃけ、体験型にできるんじゃないかなって気もします。
好きな人間が集まっている。
好きな人間があえてもう選んでる。
いろんなIP…IPっていうかジャンルがある中でこのジャンルを選んでるっていう時点でメーカーがいろいろ盛り上げるわけじゃないですか。
でもその時に雑誌っていうのはそれのハブの役割っていうのもあり得る。
だから、先程、ユーザー層や販売方法がどう変わったかみたいな話が出たと思うんですけども、そういった道具そのもの自体が個別でどう使われるかではなくて、その道具そのものを使って全体の市場とかユーザーっていうのをどう把握していくのかっていうのは、雑誌社さんも含めて全体の課題じゃないかなって気はいたしました。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
山川社長様はいかがでしょう。
◆フロントウイング 山川社長様
うち、今はそんなにイベントをやってないんですよね。
他のところで喋ったほうがいいかなと思いました。
◆大澤編集長様
映画化等もイベントと言えなくもないかと思います。
◆フロントウイング 山川社長様
広義でよろしければ…自分はエンターテインメント界の要するにジェネラリストになりたい、というところがありまして、その反対語がプロフェッショナルで専門家っていうのがあるんですけど、それより僕は業界、例えばアニメでもゲームでもやってる作業とかは似通ってる。
漫画でも似通ってる部分があるけど、ルールが違ったりするっていう部分があるんで、もしくは商売が違うみたいなのがあるんで、それを全部研究してお互いのギャップとかで商売になったらいいかなっていうのもあるし、自分自身もミーハーなので、流行ってるエンタメに関わっていたいっていうのがあります。
ですので、今までうちもアニメ化したりですとか、日本でできない時代からクラウドファンディングをやってたりですとかSteamをやったりですとか、商売になってないですけど、謎解きを今から10年ぐらい前にやってみたりですとか、そういうことをやってるっていうのが特徴で、いろいろやってみたなっていうのがありますね。
あとせっかくだからいいことも言っておこうかな。
結局、今ってIPバブル、ITではなくてIP、原作バブルになってるんで結局媒体が移り変わっていってもユーザーが追っかけてるのはクリエイター企画だったり、そういうシナリオライターの価値っていうのは、今の時代は高まってるんじゃないかなっていうふうに思います。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
ランプオブシュガー様はいかがでしょうか?
◆ランプオブシュガー かわうそP様
そうですね。
基本的に皆さんがおっしゃられたような感じではあるんですけれど、一応イベントという意味で言うとキャラバンがあります。
最近はやってないんですけれど、キャラバンというのを日本全国でやってまして、ユーザーさんとのコミュニケーションと距離を縮めるというのは、うちも積極的にやっていたことだったんですね。
ちょっとコロナ禍になってからそういうところが一切できてないところではあったんですけど、やっぱりその重要性というのはすごい高いなと思いまして、ちょっとまた再開したいなとは思ってるんですけど、全国行って、来てくれただけでもすごく喜んでいただいたユーザーさんがすごい多かったので、やっぱり距離を縮めるというのはすごい大事なことだな、と聞いていて思いましたね。
◆大澤編集長様
ネクストン様は、先ほどもおっしゃれてましたけど、食事会とかもやられたり、コミケとかも出られたり、いろいろイベントをやられてる印象ですが…
◆ネクストン 松井取締役様
うちは、会社として出展できるイベントには出ようということになっておりまして、検討しているのは海外イベントの出展をどうしようかっていうところなのですよね。
一番の問題は、自分が飛行機に乗れないっていうところがありますので、出展してくれる代理企業を募集しながら…今回、会議参加予定だった樋上いたるのほうがどうしても海外のイベントに出たいっていうので、勝手についていってくださいとは言っているのですけど(笑)
ちなみに彼女は今日、推しのライブに行くので欠席ということでありました。
予定には参加と書いていたのですけど、申し訳ありません。
ライブとかは他のメーカーさんもやられているのですけど、うちはちょっと特殊な感じでユーザーの抱え込みをしようということで、弊社のほうでより強く応援してくれるファンを作ろうということで、ネクストンパスポートっていうサイトを作っています。
各タイトルにシリアルコードが付いていまして、そちらのほうを入力してもらったら会員になることができまして、その他のタイトルも買ってポイントを貯めていけば会員としてのランクが上がり、そのランクに応じて最初は湯呑を送って、タペストリーを送って、その方だけの名前の入ったアクリル板の盾を作って送るっていうような感じでだんだんとランクが上がるにつれて、豪華になっていくプレゼントというのを渡しております。
先日、登録者5万人を達成しました。
上位ランクの人を誘って、年に1回、夏と冬にやっている会員さん誰でも来れるお食事会とは別に、一番上のダイヤモンドクラブっていう会員さんを呼んだちょっと豪華な食事会っていうのを春にまた別に設けておりまして、全国から来ることができる方20人ぐらいを、京都の料亭とか屋形船とかに招待していい体験をしてもらうというか、思い出になる体験をしてもらっています。
できるだけスタッフの方も参加して声優さんも呼んで自分の好きなスタッフであったり、自分の好きな声優さんであったりが近くにいながら一緒に食事ができるという特別な体験をしてもらおうということで、写真とかはあまり公開できませんが、そうことをやっています。
ライブとかに関して言うと、ちょっと弊社は歌が弱いな、という部分はありまして、他のメーカーさん、例えばフェバリットさんとかって、みんな歌が大好きじゃないですか。代表さんの方で音楽にこだわりがあるとか、パープルソフトウェアさんもそうなのですけど。
ライブやっても集客がちょっとうちは弱いなっていうのがあるので、今後の課題としてはライブを積極的に開いて、現地に来られる方であったり、オンラインのチケットを買う方であったりも増えてくれればなと。グッズを買う人は多いのですけど、ライブっていうことに注目してくれるユーザーではあまりないのかなっていうことがちょっと課題ではありますので、歌の方にも注目してもらえるように、ちょっと楽曲にも力を入れていかないといけないかな?と自分では思っております。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
イベントの話題ですと、やっぱり最後に、先日、秋葉原で開催されてすごい話題になったアリスソフト様にぜひお聞きしたいんですけれども。
白木社長様イベントについて、この前のイベントではなくても、他にも色々やられていると思うんで、全体的でも構いませんので、お願い致します。
◆アリスソフト 白木社長様
当社としましては、やはり一番大きなイベントは、先日秋葉原UDXで開催したアリスソフトの35周年イベントになります。
元々、うちってそんなにイベントが強いメーカーというイメージは無いじゃないかなと思うんですけど、逆に出るときはコミケにしろ、電気外祭りやドリームパーティーにしろ、全部スタッフだけで手作り感のあるイベントをやるって感じでやってたので、準備・運営等が大変で、しょっちゅうは出れなかったりという社内事情がありました。
ある時から、イベントはグッズ販売の場と割り切ってと言いますか、そういう方針に変えまして、それからは外部に委託して出展している形になります。
そういう中で、先日の35周年イベントは、当日の運営自体は社内スタッフも参加しつつ外部の会社さんの力をお借りする形になっていたんですけど、準備は社内で時間を掛けて開催まで漕ぎつけました。このような形のイベントはしょっちゅう出来るものではないな、とは思うんですけど、アリスソフト初期のものも含めて過去の開発資料を全部ひっくり返して整理し、大規模な展示を行うことが出来ました。
もちろんイベントはユーザーさんの為にっていうのがまず最初来るんですけど、自分達の過去を振り返るという意味でも非常に良いイベントだったなと感じています。
◆大澤編集長様
やはり当時からの昔のファンとかもいらっしゃったりとか?
◆アリスソフト 白木社長様
ご年配の方も…ご年配と言うとあれですけど、多分、自分に近い位とか、自分よりも年上の世代の方もいらっしゃってましたし、あと、意外と若い方もいるなっていう声もちらほらありまして、その辺は最近の弊社運営のソシャゲ「超昂大戦」のお客さんも多いのかなとは感じています。
テーマ7:本日の参加者様に聞いてみたい事
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
それでは、次に移りまして本日の参加者様に聞いてみたいことを、一人ずつご指名ということですね。
簡単に何か聞きたいことを、それぞれお一人ずつ聞いてみたいんですけれども、じゃあまずそうですね。
今度は逆に若い方から…まどそふと様、何か。
◆まどそふと taichi様
最近、結構リメイクが増えてる印象がありまして、過去作のリメイク、今まさにリマスターをやってるメーカーさんもあると思います。
アリスソフトさんは、今も良いゲーム出されてると思うんですけど、過去作でも、ゲーム性が高い良いゲームがいっぱいあると思っています。
完全リメイクについて、今後どういう風に考えられてるのかなっていうのをちょっとお聞きしたいです。
◆大澤編集長様
それではアリスソフト様、どなたがご回答願います。
◆アリスソフト ぷりん様
じゃあ、私がお応え致します。
普通にどんどんやっていきたいと思っています。
若い人たちは過去のゲームをプレイする環境がないので、
これは知ってほしい、提供したいな、っていうゲームは、どんどんリメイクして行きたいと思っています。
個人的な考えで言うと、娯楽というものは一周するもんだと思っています。
昔の遊びを若い子たちが急に面白いといってやりだしたりとかもあるので、昔のものだから今のものと比べて劣ってる、面白くないということではないと思っています。
昔自分たちが楽しんだものが若い人たちが知らない世界で、むしろこれは新しいなと思ってもらえることって多々あると思っています。
それぐらい古くなっちゃってるという事なんですけど、新しい人たちにも知ってほしい過去作は自信をもって提供したいなと。
開発の戦力都合ですが、社内でもあれやりたい、これやりたいっていうのは常日頃から結構出ています。
◆まどそふと taichi様
すごい好きなゲームがいっぱいあって、今の若い子たちやらせたら絶対ハマるぞになっていうのがたくさんあるなと思ってるんで、それを聞いてすごい安心しました。
ありがとうございます。
◆大澤編集長様
ランプオブシュガー様いかがでしょうか。
◆ランプオブシュガー かわうそP様
どなたを指名するか結構迷ってしまうのですが…ケロQさんに。
昔、ドリームパーティーの時にユーザーさんが赤ふんどしで来られたら何かもらえるみたいな企画があって、すごい盛り上がってたなというのがありまして、どういう経緯でそうなられたのかな、というのをすごいお聞きしたかったんですね。
外から見てめちゃくちゃ盛り上がっていたので、ちょっと気になってました。
◆ケロQ/枕 SCA-自様
多分、当時の担当者がそういうノリだったのと、社内がそういうノリだったんでだった、ぐらいしか覚えてないです。
なんで赤ふんどし?っていう反応もありましたね。
◆ランプオブシュガー かわうそP様
結構、赤ふんどしで来られてた方多かったですよね。
何人も見ました(笑)
すみません。こんな質問で…
◆ケロQ/枕 SCA-自様
こちらもあまり答えられなくて申し訳ないです。
◆大澤編集長様
フロントウイング様はいかがでしょうか。
◆フロントウイング 山川社長様
私もアリスソフトさんなんですけども…35周年のイベントが素晴らしくて目録を出たら絶対買うんでお待ちしております。
いつ出るのかなっていうのが、すごい気になっております。
それとネクストンさんが、そういう風にお客さん呼んでるっていうのはすごいと思いました。
Facebookなどで見ていて、鈴木社長さんすごいなっていうのはいつも感じています。
経営者として業界がどんな状態であっても、ちゃんと社員を守るっていう姿勢が素晴らしいなと思っております。
話を戻しまして…アリスソフトさん、イベントの目録は出ますでしょうか?
◆アリスソフト HIRO様
私はイベントの方に絡んでいたのでお応えいたします。
それは大丈夫だと思います。
ちょっとお待たせすると思いますけど、すごい楽しみにしていただけているようで。
◆フロントウイング 山川社長様
すごい大変だと思うんですけど、目録が出るのを待ってます。
ありがとうございます。
◆大澤編集長様
次は、ケロQ/枕様、お願い致します。
◆ケロQ/枕 SCA-自様
メーカーじゃないんですけど、BugBugさんにお聞きしたいです。
エロゲーメーカーも大変だったっちゃ、大変だったんですけど、ただ元のIP作る仕事があるじゃないですか。
雑誌社さんって結構大変だったんじゃないかなと思いまして。
BugBugさんって自分のイメージだと、昔はそこまで業界トップっていうような感じじゃなかったと思うんです。
でもなんかこう時代がたつにつれてBugBugさんが一番強いみたいな感じで言わるようになりました。
お客さんの推移とか感触とかも含めてなんかちょっとメーカーには見えない部分というか、どういう感じでどういう方針でやられたのかなと。
◆大澤編集長様
ぶっちゃけ雑誌は未だに紙メディアを買ってるような人がお客様なので、正直、お客様の年齢層がすごく高いというか、昔からの読者がずっと支えてくれるているのがメインです。
もちろん若い人たちも購入してくれてるんですけれども正直、紙媒体はなかなか厳しくてですね。
とはいえ、何とか頑張っていこうとは思ってるんですが、続けられている事がすごくありがたい。
正直、自分でもいろいろ悩んでるところはありまして、元々エロ畑出身だったんで、エロを見せていく形の追求みたいな事をやってったら知らぬ間に他がどんどんなくなってうちが強いみたいな形になったんですけれども。
それで、今はちょっとインタビューを増やしたりとかして、エロ本っていうよりかはサブカルよりっていうのかな、そういうふうに増やしてるような感じだったり、それこそ他の同人ゲームなり、何なりとか先ほどおっしゃってたVTuberとかいろんなことも紹介できるような雑誌になっていきたい…美少女ゲームに軸を置きつつですね。
あとはネット企画を今始めたので、そっちの方にも重心を置きつつみたいな形で。
昔の話をしますと、それこそPUREGIRLさんとかP-Mateさんとか、そういうサブカルというか、美少女ゲーム最前線かっこいいみたいなところがあって、うちはそのアンチというか。
エロゲじゃん所詮、みたいな感じで最初はやってたので。
ただ、ここまでこう続いてくると、付いてきてくれるファンっていうのはもうそういうコアな熱い人たちばかりなので。
まあ、そういう人達に向けて、昔、アンチ活動してたようなサブカルめいた事をやり始めてるみたいな、そんな感じです。
◆ケロQ/枕 SCA-自様
でも、あの頃って、美少女文化、美少女ゲーム文化は「最新」って感じでしたけど、今だったら「最古」って感じじゃないですか。
だから同じことやってもだいぶ違う意味合いだと思うんですけどね。
◆大澤編集長様
自分なんかは本当、それこそF&Cさんの昔の作品とかが好きですから、昔ながらのアドベンチャーゲームが好きなんですよね。
今はAVGといいう表記になっていても、基本的にはノベルゲーなので。
昔はアドベンチャーゲームってもっといろいろ可能性あるんじゃないかみたいな感じでやってたんですが、ただ今はもうそういうところから育ってきた人たちがメインなんでなんかそのノベルゲーの可能性とかもう一回やりたい。
昔と真逆のことをしてる感じですね。
◆ケロQ/枕 SCA-自様
さっきも話題に出たPC普及率が上がったのって、やっぱりYouTuberとかVTuberあたりの影響があると思います。
要は配信ですよね。
VTuberとかやってる人ってエロゲー好きな人って多いんですよね。
そういうのが好きだって発信してもらう事で、若い子がまたエロゲーにっていうところがあって、さっきのアリスソフトさんの35周年かのやつは、うちの結構若いファンの方もほぼ行ってたんですよね。
エロゲーの歴史性って割りかし重要だと思ってるんですよね。
これってあまり重要視されないじゃないですか。
アリスさんの35周年の展覧会っていうのはエロゲーの歴史性みたいなものをちゃんと示したって部分があると思うんですよ。
BugBugさんみたいな雑誌ってやっぱり昔からのノウハウもあるじゃないですか。
もちろん新しいものっていうのも、取り入れていくとして新しいものを見せるというよりは、なんか古い時代とかも含めてそういったものを若い子に新しく見せるっていうような役割ってあったりすると…VTuberとかも含めて若い層にね。
そういう切り口って実はないんですよね。
だから、新しい文化が出たりすると、そっち側にすぐ行っちゃうんですけど、VTuberとかそういったものを切り取るにしてもエロゲーっていう軸を置いたとして、それの影響とかも含めてっていう意味でアリスソフトさんの35周年ってのは印象的だったんじゃないかなって気はしますね。
◆大澤編集長様
なるほど、それも考えたことがあります。
音楽雑誌とかで言うレコードコレクターズみたいな。
そういう雑誌にしてしまおうかなみたいなのも考えたこともあるんですけど、でも、やっぱ、僕自身が新しいものが好きなんで、新しいクリエイターさんとかブランドさん、まどそふとさんとか、そういうすごい才能みたいなのもどんどん出てくるので、そういうところもこだわりつつみたいなのは考えてます。
VTuberとかで昔のゲーム再評価されてみたいなのは、うちでも何かできないかとも考えてまして、だからそこは本当に模索中です。
◆ケロQ/枕 SCA-自様
自分としては紙媒体を残してるって重要だと思うんですよ。
どう考えても今、紙媒体ってマイナスというか過剰なものなんですけど、さっきも言った通り、体験として残しておくっていう行為って、今は逆に価値を持ってると思うんですよね。
エロゲーってロットアップすると今めちゃめちゃすぐに中古の価格が上がるんですよ。
そうすると雑誌っていうのもそういう体験としての物体っていう感じなんですけど、それとBugBugさんの場合だと、もうちょっとYouTubeとかそういった部分のっていうのを両方使うことに使うと、結構面白いことになるんじゃないかなっていう。
どこもかしこも、10年ぐらい前に全部ウェブ化しちゃったんですよね。
ウェブ化したら、もうX(旧Twitter)の速さには追いつけないんで、やっぱり紙媒体がありつつ、そういう情報体っていうのがあったらちょっと面白いですし、インタビューとかそういった能力ってやっぱり普通の素人ではできないわけなんで、そういった価値っていうのはあるんじゃないかなって気はしますね。
自分は一緒に頑張っていきたいなって思っています。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
なんとか頑張っていきます(笑)
次は、あおきゅん様からいかがでしょうか。
◆ネクストン あおきゅん様
今、SCA-自さんかSNSの話が出ていましたが、SCA-自さんがX(旧Twitter)の方で結構個人的な考えを発信されていて、それがユーザーさんの方に注目されている印象があります。
あちらは業界である程度ネームバリューがあるSCA-自さんが発信することによって業界の注目度を高めようと思って行っているのか、またそれ以外に何かしら意図があって行っているのか、ちょっとそのあたりを詳しくお聞きしたいなと思いました。
◆ケロQ/枕 SCA-自様
そうですね。
まず、他の業種で全く違う業種なんですけど、高級時計の雑誌の編集長がいるんですよ。
クロノスっていうクロノスジャパンの編集長がこの前、X(旧Twitter)で言ってたんですけど、そもそもとしてこれから情報発信する前に顔を出す覚悟がないんだったら、もう情報発信はできないよ、と。
今後はそういう顔を出したりとか、キャラ化するっていうのが必須だってことを時計雑誌が言ってるわけですよ。
このキャラ化、クリエイターのキャラ化って言われ方って、もう十何年以上前にされてるはずなんですよ。
自分のアカウントで結構喋ってる理由って、公式に一番近いんですけど、公式そのものじゃないという事です。
保険が効くんですよね。
ただ、炎上はしないように気を付けてはいます。
すんごいどうでもいい炎上は1個あったんですけど、ユーザーさんの反感は持たれないようにはしてるって感じですね。
自分は顔出しはしないのですが、やっぱりX(旧Twitter)とか、できたらYouTube等で、表に出るのが理想だと思います。
うちには今、新人の新見くんって23歳の若い子がいて、彼は顔とか出したりしてるんですけど、ユーザーとかなり近い距離っていうような感じで、今は必要なんじゃないかなっていう気はしています。
◆ネクストン あおきゅん様
ありがとうございます。
キャラ化を推し進める上で、積極的に発信して行っているってことですよね。
◆ケロQ/枕 SCA-自様
そうですね。
あと、やっぱりX(旧Twitter)は発信っていうよりは対話っていう考え方ですね。
ユーザーからの反応が返ってくるじゃないですか。
僕は極力ブロックはしないんで、やっぱり発信っていう言い方自体がちょっとどうかなっていうユーザーの反応っていうか、対話っていうのが一番見れるからX(旧Twitter)を結構活用してるっていう感じです。
◆大澤編集長様
ありがとうございました。
松井様いかがでしょうか。
◆ネクストン 松井取締役様
山川さんにお聞きしたいのですけど、先日ニュースでブシロードから離れてグッスマっていうのがあったじゃないですか。
業界の皆さん一代で会社を築かれている方が多いみたいですけど、老舗のメーカーさんってそろそろ皆さん退職するとか、定年を迎えるみたいな感じが多いので、そういった代替わりっていうのはあるのか。もしくは自分の代だけで終わらせちゃうって人が多いですけど、自分の代だけ終わらせちゃう人が多ければ多いほど、老舗メーカーがなくなったので、業界が衰退だとまた言われるのですけど、そういったものの後継人や、会社の今後についてどういったお考えされておられるのかなっていうのは、ちょっとお伺いしたいと思います。
あ、言いづらかったら無理にお答えいただかなくても大丈夫ですけど(笑)
◆フロントウイング 山川社長様
言えますけども、M&A的なことと代替わり的なところは本来つながってるんですけど、そこまでは代替わり的なものは意識せずにM&Aをしましたね。
なんでそういうことをしたのかっていうと、やはり2015年ぐらいにアニメやった後にやっぱりアダルトだけだと金融機関の借り入れとか、あと広告がネットがメインになってきたときにネットでGoogleで広告は出せないとか、ちょっとやっぱりアダルト以外のこともやらなきゃつらいなってなりまして。
そのときにソシャゲとか見てもあまりにも大きくて、1個にかかる規模が最低でも5億円とかかかるんで、大規模のメーカー企画を出してメーカーっていうのは無理だなって思ったんで、どっかとタッグを組まなきゃ駄目かなと思って、そういうような流れになってたんですね。
今、結構大手、例えば、ビジュアルアーツやリーフ、アージュ、エロゲじゃないですけど、メイジスも必ずどっか大手の傘下に入ってるんで、やっぱり別の会社に頼らざるを得ないのかなと。
普通の会社のゴールって上場するかバイアウトするかだと思います。
もしくは趣味でずっと続ける、自分の本当に好きなことやりたいから続けるっていうのも全然あるんですけども、僕はビジネス的な面を見てM&Aをしたっていう感じなんですけど…回答になってますかね。
もっと聞きたいことあったらもう一回返していただいても大丈夫です。
◆ネクストン 松井取締役様
グッスマさんには何を求めて?
◆フロントウイング 山川社長様
1回目のM&Aのときって2017年の冬ぐらいからやっていて、ちょっといろんなところからいろいろ声がかかってたんですけども木谷さんと自分が創業したときからの付き合いなんで行くことになって、そのときもグッスマさんとたまたま一緒にやろうかってなっただけで、グッスマさんはブシロードさんと違って上場してないので、別にアダルトやってもいいよっていう話にはなってますね。
◆ネクストン 松井取締役様
じゃあ、フィギュア、期待しています(笑)
◆フロントウイング 山川社長様
フィギュアとかもそうですし、世界的に宣伝力があるので。
今、新しいIPを認知させるっていう事がめちゃくちゃ難しい。
ソーシャルゲームでも新しく知ってもらうのがすごい難しい。
例えば、昔だったらまとめサイト見るのなんてオタクとして堕落してるみたいのがあったと思うんですけど、今は、まとめサイト見てる人は偉いね、まとめサイト見てるんだ、ぐらいになってると思うんですよね。
ユーザーさんのアンテナがものすごい下がってて、自分のタイムライン流れてくる情報しか追わなくなってると思うんで、もうそんな人オタクだとは思ってないんですけど、つまりもうオタクなんてすごい日本ではちょっとしかいないんだなって思います。
ちょっと最後、話がそれましたけど大丈夫だったでしょうか?
◆大澤編集長様
ウィルプラス様、いかがでしょう。
◆ウィルプラス 榊原取締役様
またアリスソフトさんになっちゃいますけど、業界的に非常に長いので…
スタッフさんも出入りはなさそうなので、会社の長生きのコツみたいなのがあったら、社風とか白木社長が目指しているものがあるんだったら、ぜひ、勉強のために一言でも二言でも。
◆アリスソフト 白木社長様
非常に答え難いです。
自分自身がそんな大層な事を語れるとは思っていないですし…
弊社は業界内では比較的人の出入りが少ない会社なのかなとは思ってますけど、全然無いわけではないですね。
うちの会社って現在会社設立から40年になるんですけど、入社順で言えば自分が真ん中辺りなんですよ。
そういう意味では結構人が残っているとも言えますね。
常時40~50人規模の会社で自分より古い人がまだ10人以上はいますので、そういう意味では出入りの少ない会社なのかもしれないです。
なんと言いますか、そんなすごいノウハウはあるわけではないんですけど、実際に出来ているかどうかは別として、優秀な人には出来るだけ辞めたいと思わないような会社にはしたいというのは以前からの経営方針としてあります。ちょっと具体的な話ではないんですけど…
◆ウィルプラス 榊原取締役様
今度、改めて詳しく聞かせてください。
◆アリスソフト 白木社長様
話せる機会がありましたら、いつでも。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
それでは、F&C様、いかがでしょうか?
◆エフアンドシー 矢野課長様
すみません。
私もアリスソフトさんになっちゃいます。
いずれお伺いしたかったところではあるんですけど、アリスソフトの35周年で発表というか展示なされていた「アリスソフトミニ」がすごく気になっています。
うちもやはりDOS系の古いソフトウェアはかなりあるので、そういったものを空いた有形物の、まして筐体を作るっていうことは、かなりの労力だと思うんですけど、あちらって、もちろん言える範囲で全然構わないと思ってるんですけど、もうアリスソフトさんの方で全てやってられているとか、どこか他の会社さんにお任せしているとか、そういったところを軽くちょっと伺えたらなとは思ってた次第です。
アリスソフトミニのモック
◆大澤編集長様
アリスソフト様でお答えできそうな方がいらっしゃいましたら。
◆アリスソフト HIRO様
はい、開発自体は外の企業様です。元々は自社スタッフの思いつきを企画書にして、お付き合いのあった企業さんにご相談したところ、ちょうどよい協業先をご紹介してもらい、先方も積極的に動いてくれたこともあり見通しが立ってきました。
◆エフアンドシー 矢野課長様
ありがとうございます。
◆大澤編集長様
それでは、アリスソフト様から一人ずつ。
HIRO様はいかがでしょうか。
◆アリスソフト HIRO様
最近、不勉強なものでして、業界に対して自分の仕事しかやっていないところではあるんですけど、だいたいさっき、自分は聞きたかったことが実は結構SCA-自さんにあったんですけど、ほかの方の質問で全部聞かせていただいて、正直、今のところ大丈夫な感じでございます。
◆大澤編集長様
わかりました。
ぷりん様はいかがでしょうか?
◆アリスソフト ぷりん様
そうですね。
HIROと同様に、私も皆さんの質問とお答えに満足している状態です。
ありがとうございます。
◆大澤編集長様
白木様はいかがでしょうか?
◆アリスソフト 白木社長様
今日は本当に皆様の話が参考になったり、勉強になったりしました。
本当にありがとうございます。
今日、参加されているようなメーカーさんは、皆さん市場が縮小していく中でも生き残っている会社さんという事だと思いますが、昔と比べると、各メーカーさんの方向性というのにもより違いが出てきてるのかな、という印象があります。
個人的に興味があるのはネクストンさん。
松井さんにお伺いしたいんですけど、今スタッフ社員さんが何人いるか等正確なことは余り知らないんですけど、例えば開発スタッフとそれ以外のスタッフって何割づつなのかとか、あと業績に占める各ジャンルの割合とか、例えばゲームの売上が何割とか話せる範囲で結構ですので、教えてもらえると嬉しいです。
◆ネクストン 松井取締役様
社員数で言いますと、70人はいかなかったかなっていうぐらいです。
埼玉の西川口の関東開発室にいるのが20人弱。
あとは本社にいます。
どこまでを開発に含めるか、というのがちょっと疑問ですけど、いわゆる事務の人たちといいますと、私を含めて数名です。
残りは全て開発所属ということになります。
ただ開発の中でもほとんどサポート部分、サーバーとかそういったものに徹しているものが数名いるものとあとは広報が若干名。
全体の連絡とかそういったものに徹しているものも若干名。
シナリオライターというのがほぼいないです。
(ライターは)大体の人がディレクターをしておりますので。他は原画が10名ほど、スクリプトが10人ほどかなと思います。
あとはCGっていう感じです。
ゲームの売上で言いますと新作は大体30%くらいがゲームかなっていう感じです。
15%ぐらいが音声作品になっています。
グッズが大体10%強ぐらいで残りは過去の販売物、過去のダウンロード販売とかですねとか、ソシャゲのロイヤリティが割合で言うと大体、残り45%ぐらい売上がある中のソシャゲが15%ぐらいかなっていう感じでやっています。
過去作のダウンロードっていうのは、やっぱり強いFANZAさんに出しているタイトルで言うと、500タイトルぐらいあるのかなっていう感じなので、最新作とかここ数年の4、5年の作品を除いた過去作だけの10本まとめてのセールとかでもそれなりに売上が出ますので、そういったもので出せるので、できるだけディレクターを育成して、新作タイトルでそんなに黒字が見込めなくてもいいから作ることによってタイトルを増やしていく。
セールで売り上げをだすことができますし、新しいディレクターを育てるという意味でも、積極的にディレクションがしやすい作品を作りやすいスタッフを使った上で、というふうになりますので、どうしても管理のほうが人数多くなりまして、制作に直接関わるスタッフが少なくなっているというのはありますが、社員でしかできないこと、新しい企画であったり、ユーザーさんを巻き込んだ企画であったり、そのほうに時間を割いて制作作業自体は外注さんを使える分であれば外注さんで使ってやっていくっていうのがメインになっているかなっていうような会社になっています。
◆アリスソフト 白木社長様
ありがとうございます。
テーマ8:メディア・ソフ倫に期待する事
◆大澤編集長様
続きまして、メディアに期待すること、ソフ倫に期待することをお聞きしていきたいと思います。
山川様はいかがでしょうか?
◆フロントウイング 山川社長様
ソフ倫さんに新しく入ってくるメーカーが少ないのかもしれないのですが、審査以外もビジネス的な社会常識的なアドバイスとかサポートもしていただけると平和になる…もうしてると思うんですけども、していただけると非常にありがたいかなって思いますね。
メディア媒体は本当に難しいと思うんで、もう偉いと思います。
続けていただければ偉いと思う。
歴史のコーナーみたいなのやってもらえると…どれくらい読んでもらえるかわからないし、すごいページ単価も高いと思うんですけど、今流行ってることは全てこういう無理やりとんでも、理論でもいいんで、真面目なやつでもとんでも理論でもいいんで、そういうのだったら面白いかなって思いました。
◆大澤編集長様
F&C様、いかがでしょうか?
◆エフアンドシー 矢野課長様
メディアに関しましては、本当に大変かと思います。
日頃からお世話になっていて、業界誌と呼ばれているものっていうのがほとんどなくなってしまったので、続けていただいてることに感謝しているという状態です。
ソフ倫さんには、クラウドファンディング。
クレジットカード会社の問題のほうで現在、止まっているというご報告はいただいてはいましたけど、カード決済について、viviONさんとか含めていろいろ問題にはなってますけど、アダルトタイトルでクラウドファンディングができるっていうところを何とかできるようになったらなぁ…というのを期待しています。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
ランプオブシュガー様はいかがでしょうか。
◆ランプオブシュガー かわうそP様
メディアに関しては本当に今あるだけでも貴重だと思いますので、本当に続けていただければなというところです。
ソフ倫さんに関しては、最近はAIとかがやっぱり二次元が好きな方はすごい否定的な方がすごい多いと思いますし、私自身も結構否定派なんですけれど、そこら辺が業界全体で統一ルールが作れるといいんじゃないかなと思いました。
楽ができる…便利なものにはなるんですけど、結局、それは首を絞めていくことになってくるので、将来的には良くないんじゃないかなと思ってますので、そこがちょっとソフ倫さん的に何かできたら将来につながっていくのかなと思ってます。
全否定はしないんですけれど、そこは期待してます。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
まどそふと様はいかがでしょうか。
◆まどそふと taichi様
メディアに期待することというか、BugBugさんにって感じにはなるかなと思うんですけど、結構僕ら交流が少なくなってきちゃってるなというのは感じていて、メーカーとしていわゆる中立的な立場のBugBugさんに本当に飲み会とか開いてもらったりとか、Discordサーバー使って、そこでメーカー集めて企画をやっていこうとかなったら、そこで気軽にうち参加しますよとか、そういう交流ができるような場を開いていただくとすごい嬉しいなとか、そういうのはあったりします。
ソフ倫さんに期待することとしては、今、クラウドファンディングについて動かれてると思うんですけど、なにか進捗があったら嬉しいな、と思っております以上です。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
ちょっと飲み会は多分、会社の予算的にいろいろ(笑)
例えばメーカーさん同士の対談とか座談会とか、そういうのはできるだけ積極的にやっていこうと思ってます。
今回も非常にいい座談会になっていると思います。
新しくいろんなこと聞けると興奮しますので、そういう機会はどんどん増やしていきたいなと思います。
ご協力よろしくお願い致します。
テーマ9:今後の業界のさらなる盛り上がりには何が必要?
◆大澤編集長様
次に、今後の業界のさらなる盛り上がりには何が必要か?
問題点、改善点など。
それが分かれば苦労しないよみたいな感じがあるかもしれないんですが、それぞれ何かしらそういうのはあると思いますので、ぜひお聞かせ願えたらなと思います。
じゃあまず、ケロQ/枕様、いかがでしょうか?
◆ケロQ/枕 SCA-自様
自分としては、ソフ倫って名前からして面白いし、昔はわりかしメーカーにとって目の敵というか怖い存在みたいな感じだったんですけど、今はそういう感じもないので、ユーザー的にソフ倫って面白い存在だと思うんですよね。
先日、ソフ倫シールのグッズを売ったら結構売れたって話があったんですけど、美少女ゲームのユーザーさんって「美少女ゲーム好き」っていうカテゴリーなんで、もちろん、ゆずソフトさんとか有名なところが好きだってユーザーさんもいるんですけれども、美少女ゲーム全部好きですよっていう客をまとめるっていうか、そういったイメージでソフ倫っていう名前を使って。
あえて堅苦しそうな存在だからこそ面白げな、ちょっとギャグっぽいような感じでできると思います。
あとさっきおっしゃられてたんですけど、新規参入の障壁みたいなものも、もうちょっと緩和していただく、エロゲーメーカー作るとわりかし楽しいですよみたいな、そういうような啓蒙ビデオみたいなのを面白おかしく作るっていうような。
自分もちょっと同人とかってやっぱりソフ倫さんに加盟してエロゲーやろうみたいな流れでした。
そういうような若いメーカーとかそういったものに啓蒙するような、しかも楽しげな感じでっていうようなことっていうのが必要かなって思います。
あまりにも業界自体が入ってきたら受け入れますよみたいな状態なんで、我々ももうちょっと若い世代っていうか、そういった企業とかっていうのも導いていくっていうか、そういうフェーズなんじゃないかなって気はしています。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
山川様はいかがでしょうか?
◆フロントウイング 山川社長様
この業界で限って、すごい自分が感じている事は、流行りすたりに影響される人とそうじゃない人がいて、今残ってる人っていうのは多分死ぬまでエロゲ買うと思うんで、残ってるメーカーもある程度限られてるんでそうなってくると、商売としてはそんなに浮き沈みがなくなって安泰するのかなと思っています。
クリエイターとか人とかで考えると、ちょっと前にも言ったんですけど、やっぱりユーザーは会社とか別に媒体っていうか、WindowsとかSwitchとかについてるんじゃなくて、あくまでもクリエイターとか作品についてるんで、世界的にも世界のオタクとかアニメ見る人が増えたのって本当にコロナ以降の話なので、そういう意味ではすごい個々のクリエイターとか作品には今価値は高まってるんじゃないかなっていうふうに思います。
あと、Discordサーバーがあると助かるなって思います。
でもこれは、運営が得意な人が担当したほうがいいかな、と思いますけども。
LINEだと鬱陶しくて見なくなると思うんで、Discordだったら見たいときに、見に行きゃいいしっていう感じですごいんじゃないかなと思いました。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
ランプオブシュガー様いかがでしょうか。
◆ランプオブシュガー かわうそP様
盛り上がり…なかなか結構難しいなというところではあるんですけど、やっぱりちょっと新しいことはしていかないといけないなというところはひとつありますね。
それをどういうふうに新しいものにしていくのかっていうのは本当に今模索中ではあるんですけれど、多分このままだと先ほどおっしゃったように安定はしていくんですけれど、やっぱり前のバブル時期みたいなのには戻ることは多分永遠にないと思いますので、そこをやっぱりあの時のような盛り上がりにするにはどうしていくのかというのはこちらも私自身もちょっと考えてるところではあります。
何か答えが見つかってるわけではないので、ここではなかなか言えないところなんですけど、皆さんのお話、すごい勉強になってます。
ありがとうございます。
◆大澤編集長様
ネクストン様の松井様、お願いします。
◆ネクストン 松井取締役様
業界の盛り上がりで言いますと、皆さんタイトルをたくさん作って、発売月にいろんなタイトルがいっぱい出して欲しいと思います。
やっぱりお客さんもどれを買うかなって選ぶのも楽しいじゃないですか。
自分の好きなメーカーさんがどんどんタイトルを出して欲しい、というものありますが(笑)
スタッフの皆さんも年齢を重ねていき別のことをやっていくっていうのもありますので、開発スパンがどんどん伸びていくんですよね。
8ヶ月で出してたものが1年半になって2年になって3年になってみたいな。
そういったものを防止するためにサイドで作れる低価格のラインを作ったりとかして、できるだけホームページが1年半あれ動いてないよみたいな感じにならないようにしてるんで、業界全体に望むことと言いますと、できるだけタイトルをたくさんいい感覚で出してほしいなっていうのがちょっとお願いになります。
ソフ倫さんに対して望むことで言いますといつもお世話になっているんですけど、コミケに出ませんか?
ソフ倫のイメージキャラクターを今度こそ本気で作って、それを看板娘にして出展するときに、他のメーカーから委託を受けてちょっと簡単なグッズを作って販売するとかを出展費用に充てるなどと、そういったもので、もっと開かれてるエロゲー団体だよっていう。
啓蒙活動に全員スーツで来られるとちょっと堅いので、18禁マークのグッズをバンブーさんが作ってたやつっていいじゃないですか。
そういうの、着て出展してちょっととっつきやすい業界ですっていうのをアピールしてもらえたらなと思います。
◆大澤編集長様
ウィルプラス様いかがでしょうか?
◆ウィルプラス 榊原取締役様
海外にもっと出やすい環境が欲しいです。
例えばソフ倫さんがお墨付きを出してくれるとか…なかなか難しいと思いますが。
極端に言えば、モザイクを外すというのもあると思いますけど、何か外せる理由やお墨付きができると、いろいろ盛り上がるでしょうね。
◆大澤編集長様
まどそふと様はいかがでしょうか
◆まどそふと taichi様
ひとつあるのは、うちもよく叩かれるんですけど、新しいことをしようとすると攻撃する人も結構いるので、そこに負けないようにやるのが大事かなっていう。
負けないようにやるのってちょっと変な感じかもしれないですけど、新しい人を取り入れようとすると拒否反応はすごいあるので、そこに対してちゃんと今までいるユーザーさんにも理解してもらいつつ、新しいことしていきたいなって思っています。
あとは若手のクリエイターの発掘ってなかなか一社だけでするのって結構難しいので、メーカー集まって若手の人を発掘するようなオーディションだったりとか募集だったりすると結構注目が集まっていいのかなっていう点だったり。
最後にひとつなんですけど、やっぱり新規でメーカー立ち上げて作るっていうのはどうしてもクオリティって、やっぱり下がりがちだとは思っていて、もちろんすごい天才的なメーカーさんもいるんですけど、やっぱりリメイクっていう部分って結構若い開発者の人にやらせてそこで修行を積むとか。
過去のものをリメイクするって、もちろん既存ファンがいて、ハードルは高いんですけど、やっぱり訓練にはなりますし、制作難易度的にはシナリオがあって元となる絵があるっていうのはあるので、リメイクってもっと盛り上がると、すごい過去の面白いゲームを若いアーティストのクリエイターでってなったら、結構、更に面白くなって盛り上がるんじゃないかなっていうのはちょっと思ってました。
うちは過去資産があまりなくてできないんで、他のメーカーさんそういうのやっていただけたら嬉しいなとは思っています。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
F&C様はいかがでしょうか?
◆エフアンドシー 矢野課長様
今は勉強させていただいてるっていうところではありますけど、当社としてはやはりまどそふとさんからも話があったように、今の時代、クラウドファンディングが盛り上げの一つとして結構大事になってくるのかなと思ってます。
もちろんお金的な目線もあるんですけど、それ以外の部分盛り上げっていうところでも、ユーザーを巻き込んでいろいろやっていきたいなというふうに、ちょっと思って、いろいろ今クラファン関係を勉強させていただいてるところです。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
じゃあ、最後、アリスソフト様に…
ぷりん様はいかがでしょう。
ずっと長いこと作られて来られたわけですが。
◆アリスソフト ぷりん様
やっぱり長いことやってると、エロ関係の商品ということで所々で引っかかる。
どうしてもお断りされる事がある。
何度もいろんなところで引っかかってるんで、自分たちはそんな裏の世界というか、裏社会というか、そういうつもりでやってないと思っているので悔しい思いに。
さっきSCA-自さんがおっしゃられましたけど、もっと明るい感じで提供できないかなって思いますね。
こちら側から、この業界をもっと広げたい、もっと知ってほしいと行動したい時に、世間の認識が障害になってるのは間違いないんで。
実際どうすればよいのかとなるとすぐに答え出ないんですけど、エロを楽しみながらゲームも楽しめるというお得な娯楽なのだから、それをうまく伝えていきたい。
その辺、ソフ倫さんもかなり重要な位置になると思うんですけど、その辺、皆さんで一緒に作っていけたらなとは思っています。
テーマ10:座談会の感想と今後の展望
◆大澤編集長様
いろいろ貴重な楽しいお話聞かせていただきましたが、最後に、今回の座談会の感想と今後の展望…自分たちの事でも構いませんし、業界全体の事でも構いません。
総括的な形でご参加いただいた方にお一人ずつ聞いていけたらなと思います。
これも若いブランド様、まどそふと様からお願い致します。
◆まどそふと 長老様
今日は本当に貴重なお話いただいてありがとうございました。
うちが今日参加していただいている中では一番歴が浅いというところで先ほど言ったように、うちから続く新しいブランドさんソフ倫加入メーカーさんが増えてくると業界も盛り上がっていいのかなと思うので、後輩ができるのを楽しみにしつつ…
◆まどそふと taichi様
皆さん売れたら一般業界に行っちゃって、アダルトに夢がないなみたいな感じに見えがちだったところを、山川さんが戻ってきてくれるかもみたいな話をしてたので、すごいそれは嬉しいなとは思ってます。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
ランプオブシュガー様。
お願いします。
◆ランプオブシュガー かわうそP様
今日はすごい参考になりまして勉強させていただきました。
弊社よりすごく先輩のブランドさんが多い中で様々なご意見を聞かせていただいてよかったな。というところです。
あと、やはりうちみたいに本当にほぼ18禁エロゲーしか作っていないところなので、やはり先ほどもちょっとおっしゃられたように、18禁メーカーとして立ち上げた以上はやっぱり18禁というか、エロゲーを作って盛り上げていきたいな。というのが弊社の中にはあります。
もちろんちょっとそこのパイが縮小しているのももちろんで、他のところもというとこはビジネス的に大事なことだと思うんですけれど、やはり、そこはすごくうちとしては守っていきたいところなので、そういった意味でも今回ご参加されたメーカーさんの方々にはぜひ作っていっていただきたいなと、そういう強い思いがありました。
そうやって、業界少しでも盛り上げていければなと思います。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
フロントウイング様お願いします。
◆フロントウイング 山川社長様
これでも業界ってどこまでを業界というかっていうのがあって、DMMさんがやってるらソシャゲとかも入れたら別に減ってないというか、ユーザーの需要っていうのは減ってないけども、一般的にはYouTubeですら動画を上げられないとか、そういう問題の方が大きいかなと思うんで、ソシャゲから、また次の時代に変わるときに大きいお金持ってるところの協力が必要なのかなっていうふうに思いますね。
◆大澤編集長様
ケロQ/枕様お願いします。
◆ケロQ/枕 SCA-自様
やっぱり抜けたメーカーが多いじゃないですか。
実はユーザーが減ったとかっていう問題よりも、参入するメーカーが減ってることの方が由々しき事態だと思うんですね。
美少女ゲームの良さって、やっぱり参入障壁の低さっていうのがありつつの、だったら同人でいいじゃんみたいなところもあるわけじゃないですか。
じゃあ、同人じゃなくて、ソフ倫に加盟してやる良さとか、イメージアップの必要があると思うんですよ。
楽しげである。
あとは、ソフ倫を中心にしたエロゲーの一番の武器って、歴史だと思うんですよね。
同人ゲームって歴史編纂のしようがないと思うんですよ。
もしかしたらできるかもしれないんですけど、エロゲーっていうのは歴史編纂ができて、かなり最古のメーカーであるアリストフトさんが存在して、それが35周年の、しかも、パッケージっていう物体がある以上、パッケージ展っていうのもできる。
パッケージ、めちゃめちゃ集めてる若い子って多いんですよ。
今、10何万円とかで取引されてます。
これってあんまりみんな注目してないんですけど、ユーザーさんが注目してるからそういう金額になったりするものなんで、そういうところの価値観っていうのをこれ1メーカーがやるよりはソフ倫さんなり、ショップさんとかが場所を提供するなりして歴史があるからこそ新規で、しかも新規参入しやすくて夢が見られるっていうような感じにすると、さっきおっしゃられたメーカーさん、古くなるとゲーム出さないってうちなんですけど、それを言ってもちょっとしゃーねーことじゃないかなって、それぐらいだったら若いメーカーさんが入れるっていうような感じにするっていう。
VTuberとかがちょっと前までそうだったと思うんですけど、VTuber事務所を開くよりもある意味楽な可能性もあるし、またイラストレーター、夢見る子っていっぱいいるわけなんで、その辺のところを我々が育てるというよりは、育てたりとか作ったりっていう考え方よりは、市場に参加しやすくなるっていうような、そういうような道筋、簡単にちょっとやりたいなみたいな。
昔だと、戯画さんがお金貸したりとかもいろいろあったんですけど、なんかその辺のところを我々もできないかなって感じですね。
今後の展望というか、そういうところが重要じゃないかなって感じですね。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
まさにという感じで、いやいや、本当にちょっと僕らもなんかそういうところで協力できないかな、と、ちょっと思いました。
それでは、次はネクストン様であおきゅん様からよろしいでしょうか。
◆ネクストン あおきゅん様
急遽、樋上いたるの代理として…代理とはまたちょっと違ったポジションでの参加になってしまったのですが、改めまして、参加させていただきましてありがとうございます。
こうして考えを述べ合う場があることは、本当にありがたいなと思っております。
ネクストンは、ここ数年で社員数が一気に増えたことにより、制作できるタイトルの数や、開発の規模もどんどん大きくなっています。
ありがたいことに、ネクストンは売上の方も上がっているのですが、こういった良い流れを他のメーカー様や、先ほどお話がありましたけども、新しく新規参入するメーカーさんにも伝播させることで、業界全体を大きくしていくことが最重要課題だと思っております。
過去にリリースしたタイトル複数があるメーカーの方が、ダウンロード販売などで売上を下支えができるので、新規メーカーの参入は決して楽であるとは思わないですが、停滞した業界になってしまわぬように、好循環を提供できていくような流れを、古いメーカーである自分たちが作っていけるのが良いのではないかな、というふうに思っております。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
続いて松井様、お願いします。
◆ネクストン 松井取締役様
皆さん、今日は長時間ありがとうございましたお疲れ様です。
業界の中でも大阪は特に他のメーカーさんとつながりがちょっと薄い老舗メーカーが多いからかもしれないのですけど、自社で全て行ってしまうという事もありまして、ついに僕がよく「一番遠い隣人」って言っているビジュアルアーツさんが難波の方に移転してしまいまして、本当に遠くなっちゃいました(笑)
美少女ゲームメーカーも参加できる業界交流会というのはあるのですけど、印刷会社さんであったり、ちょっとよくわからない人や団体が多い交流会しかないので、できれば数メーカーが集まる食事会とかそういったものもできたら企画してみたいなと思いますので、そういったとき嫌がらずに来ていただいて情報交換していただいてほしいなと思います。
大阪でもし僕がやりたいと言ったら一体何社参加してくれるのかちょっと不安ですけど(笑)
昔はボーリング大会とかあったらしいですけど、皆さん体を痛めて無くなったとお聞きしていますので、東京とか大阪とかそういったときでもしやってみようかなと思いましたら声かけさせていただきますので、皆さん、そのときは参加してください。
よろしくお願いします。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
ウィルプラス様、お願い致します。
◆ウィルプラス 榊原取締役様
今回の場はいろいろ良い意見を聞く事ができて、刺激を受けました。
私もこれから頑張っていけそうな気もしてますし、アリスソフトさんに負けないように、うちも歴史をいっぱい作っていこうと、しっかり創造していこうと思いました。
なので、私たちも頑張ります。
簡単ですけど、以上です。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
F&C様、お願いいたします。
◆エフアンドシー 矢野課長様
本日は本当に貴重な場をご提供していただきました。
参加できて、本当に色々勉強させていただいて、ためになりました。
うちなんかは本当古いっていうだけで、最近なんかは粛々とただ生きているだけっていう状態にはなっているので、今、社内の開発スタッフで残っている方たち含めてですけど、やはり美少女ゲームが好きで、今でもこの会社にいるっていう人たちが多いので、何かしらの形で新作を作り、またそういった業界を盛り上げる一つの何かできたらなとはちょっと思っていた次第ではございます。
本日はありがとうございました。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
それでは、アリスソフト様で…
HIRO様からお願いできますでしょうか。
◆アリスソフト HIRO様
まず本日は有意義なお話をたくさん聞かせていただきましてありがとうございました。
先日35周年イベントを行ったのですが、開催まではどれぐらいお客さんが来るのか不安に思っておりました。
ランスというメインタイトルが終了してからだいぶ年数も経ってしまってるんでいかがなもんかな…と、ですが想像以上の大盛況に驚きました。
イベントに残された、来場者様の熱いメッセージの数々を見まして「超昂大戦」のソシャケのユーザーさんもちゃんとファンとして支えてくださっている上で、やはりパッケージを待っているお客さんもいると。
そして、そういった方々が、新しいゲームを期待して、礼儀正しく待ってくださるんだなあ…と、本当にいいファンの方々に恵まれてるブランドなんだなあ…と実感しました。
新作、リメイクタイトルについては社内でも何度か企画が上がる機会はあったんですけれども、やっぱりブラウザゲームの運営って大変なものでしてなかなか折り合いがつきません。
ですが、そのうえで…これは現状、あくまで私個人の気持ちですけれども、自分たちが情熱を注ぎ、育てていただいたエロゲーというものに対しては、誠実に向き合っていきたいなと思ってますので、今は手が回ってない状態ですけど、そう遠くないうち、新作、リメイクタイトルを熱望する声にも応えていきたいなと思っています。
そして、またそのエロゲーを遊んだ若い人が、「自分もエロゲーを作りたい!」と熱意を持ち、間接的に今後の業界の未来に貢献出来たらと思っております。
◆大澤編集長様
ぷりん様。
お願い致します。
◆アリスソフト ぷりん様
自分は開発現場全振りの人間なんで、こういう場にはほとんど出席しません。
健康上の都合もあって出れる場も限られるという事もありまして…
本当に時代が生んでくれた、こうやって自宅にいるままで皆さんと話ができるシステムは、すごくありがたいです。
大変貴重な時間を過ごさせていただきまして、ありがとうございます。
この業界に関してですが、エロゲーというもの自体が本当に過去のものになっているような感じがしちゃってて、全盛期、一番盛り上がってた時だって、表舞台とは言えなかったですけども、それよりもさらに裏の狭いところに行っちゃってるなっていう気はしています。
なんとかエロゲーを、もっと多くの人に知ってほしいなっていうのがあるので、若い人にも知ってもらえるようにどう持っていくか。
昭和の歌謡曲が今ちょっと若い人たちに受け入れられて、逆に新しいって言われてるみたいに、エロゲーもこんな楽しいものがあったんだと、受け入れてもらえるようになって欲しいと思っています。
若い人たちが業界に作り手として入ってきてもらわないといけないし、古い人間は古い人間で、古き良きものを頑張って提供していかないといけない。
胸を張って娯楽を提供していけるような、そういう業界になってほしい、していかないといけないなって、古い人間ながら思ってます。
◆大澤編集長様
ありがとうございます。
それでは、最後、白木様にお願い致します。
◆アリスソフト 白木社長様
今日は皆様の貴重なお話を伺うことができて、本当に参加して良かったと思っております。
ありがとうございます。
こういうかしこまった座談会という形じゃなくても同じ業界の他社さんの考え方であるとかご意見等を聞ける場っていうのは、やっぱりあったほうが良いな、と感じました。
また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。
当社としては、このゲーム業界の片隅で少しでも存在感を出せるように頑張って行くしかないと思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
◆大澤編集長様
今日は長時間お忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございました。
BugBugとしても非常に貴重なためになる意見をいろいろいただけましたので、雑誌だけというより、先ほどソフ倫さんに対するお話とかも出てきましたので、いろいろと協力して行ければと思います。
うちが勝てればいいとか、そういう時代じゃありませんので。
そういうところを含めてメーカー様の皆様とももちろん色々ご協力して業界全体を盛り上げていければなと思いますので、今後ともどうぞ、よろしくお願いいたします。
今日は長い時間、本当にお忙しい中、ありがとうございました。